vol.1新鮮田布施

瀬戸内海に面している田布施町では、

漁業が盛んです。

全国で高齢化などで担い手不足が嘆かれる、一次産業界ですが田布施町の漁港は、ニューフィッシャー確保育成推進事業が早くから取り入れられ、若い人たちの姿もあり、とても元気です。

ニューフィッシャー事業は、簡単に説明しますと、都会から漁師志望の人がベテラン漁師さんについて漁のいろはを教えてもらい、一人前に育ててもらうといった事業です。

今回は、田布施町の大きな魅力のひとつ、

海の男たち、そして海の母ちゃんたちからなる「新鮮田布施」さんのご紹介です。

「新鮮田布施」とは、ニューフィッシャー夫婦とベテラン漁師夫婦が3年間とことん話し合って平成17年に生まれた、会社ではなく各家族が集まった協業経営体です。

それぞれが獲った魚を、それぞれのパートナーが捌いて加工して、販売しており、自分の分は自分の売り上げになるシステムを構築されています。

当初は8組のベテラン漁師夫婦とニューフィッシャー夫婦が、お金を出し合い、補助金も活用して現在の加工場を完成させました。

市場で値がつきにくい魚や、規格外の魚にスポットを当て、加工して販売することで、従来の水揚げと合わせて利益をあげる取り組みが全国的にも注目されており平成25年には全国青年・女性漁業者交流大会 農林水産大臣賞を受賞されています。 

そんな「新鮮田布施」さんの元気な声が聞こえてくる、昼市にお邪魔してきました。

昼市は、名前の通り、朝の市ではなく毎週土曜日の午後3時から開催される対面販売の小さなお魚市です。

「地物の美味しい魚が食べたい!」

そんな思いを抱えたお客さんがたくさん訪れます。

私は15分前に到着したのですが、徐々にお客さんが増え始め、開始5分前には、買った物を入れるカゴをもってスタンバイ完了のお客さんでテントの中は、いっぱいに。

3月の、とある日の写真です。イカに、エソミンチ、えび!!メダカガレイ、コチ、オコゼ、デンチョウ(シタビラメ)などなど。なんと豪華なラインナップなんでしょう。

フライは、大人気商品のひとつ。

市販のフライって、コロモばっかりで中身が薄くて残念に思ったことはありませんか?

新鮮田布施のフライは、コロモは薄くて中身が

分厚い大満足な商品です。

過去には、遠く離れた家族に送るということで、20パックまとめて買われたお客さんもあるそうです。

そして、とっても気になる商品を発見。

「オキサザエ」・・・?

初めて見ました。

よくみる「サザエ」とはだいぶ形が違いますが

どうやって食べるのでしょう?

この日の取材は、ベテラン主婦さんと一緒だったので

聞いてみたところ「ついグリルで焼いて食べるんよ」とのこと!

この主婦さんも「カナガシラ」という魚について「これはどうやって食べるの?」と、おすすめの食べ方を漁師さんに聞いていました。

カナガシラは、フライか、みりん漬けにして干すのがおすすめとのことでした!気軽に、食べ方を教えてもらえるのも対面販売だからこそですね!

スーパーにはない”ここだけ”のレアな食材に出会った時って、最高にテンションがあがります。

オキサザエ、帰って焼いたのをいただきました。

サザエのような苦い部分がなく、食べやすいうまみたっぷりの貝でした。身も取り出しやすいし、こんなに美味しい貝が1パック200円なんて信じられない!!

カナガシラは、教えてもらった通り調味料につけて

天日干しに。料理の幅が広がりますね!

さて、昼市では、争奪戦のようなお買い物でしたが、

昼市以外でも、新鮮田布施のみなさんのお魚が買える場所があります。

田布施町地域交流館です。

 海が荒れた日(時化の日)は、魚が獲れないので、いつでもあるわけではありませんが

<お魚入荷・お買い物情報メール>というのに登録をすれば、

入荷があった日には、登録されたメールアドレスに連絡がもらえるそうですよ!

商品ラインナップも、昼市とほぼ同じということなので、お買い物チャンスが広がりますね!

登録は田布施町地域交流館のホームページ(別ページが開きます)でできますよ。

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昼市 インフォメーション

開催日:毎週土曜日(休業日を除く)

開催場所:田布施漁協すぐ横

開始時間:15時から30分程度 売り切れ次第終了

休業日: 春4月末~5月初め間の土曜

 秋9月末~10月初め間の土曜

その他 悪天候等、お休みあり

魚はすべて、田布施近海の瀬戸内海で獲れた物。季節によって魚が変わります。